のらぼう菜の取材
「のらぼう菜」の生産者さんに取材しました!

のらぼう菜って?

のらぼう菜は、西洋ナタネに属している野菜で、川崎市の菅のあたりで古くから栽培されています。見た目はナバナによく似ていて、花蕾と茎葉を食べます。アクがほとんどなく、わやらくて甘みがあるのが特徴。 ものの本によると、天明・天保の飢餓の救荒作物となったことが記されていて、関東一帯で作られていたことがうかがえます。
「のらぼう菜」というユニークな名前は、「野にぼーと生えている」ところからきているそうです。

<のらぼう菜>

お米とのらぼう菜

今回のらぼう菜を作り続けて40年以上という、川崎市菅の生産者「高橋さん」の畑にお邪魔してきました。かつては多摩川梨を作っていたことも。 10月から4月末までのらぼう菜を作って、のらぼう菜が終わると、5月から10月はお米を作るそうです。 土を入れ替えることで畑がリセットされるため、連作しても大丈夫だということでした。 畑から道路をはさんで多摩川が流れています。そこから用水路を通って水を入れているということでした。

<のらぼう菜について説明をする高橋さん>

お話を伺ったあとは、各自畑に入って収穫しました。 どの部分で追っていいのかレクチャーを受けながら、好きなだけ収穫し、あとはグラム単位で買い取ります。

ちなみに、高橋さんののらぼう菜は、近所の学校給食でも食べられているそうです。

菅郷土資料館

お米や多摩川梨、そしてのらぼう菜、高橋家は、先祖代々菅で農業を営まれているそうです。 このあたりは、高橋さんを含め、かつてはもっとたくさん梨農家さんがいたそうですが、戦争でお米が不足し、梨作りを廃止してお米を作るようお達しが出たそうです。 今は多摩川沿いにわずかに梨農園が残されているだけだそうです。

さて、高橋さんは先祖代々使っていた農機具を、とても大切に保管されていて、ついには「菅郷土資料館」という看板をかかげて、農機具などを展示し、 近くの小学生や希望のあった方に無料で見学させてくれます。私たちが行った日も、見学者がひっきりなしに人が出入りしていました。

<見たことのない農機具に興味津々>

<いったいなにをどうやって使うのか・・・昔の人の知恵に感動>

高橋さん

とってもお元気な高橋さん。写真左の壁には、ご自身で作成された大きな地図が貼ってありました。菅の農業の歴史が一目で分かります。
今回は、私たちの質問に、ひとつひとつ丁寧に答えて下さりありがとうございました。これからもますますご活躍されることを祈っています。

<高橋さん>

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